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連載 制御工学Control Engineering

第34回 ブロック線図の簡約化 その1

与えられるシステムに対してブロック線図は種々な型をもちうる。ブロック線図の
入出力の特性を変えることなく異なる型に変形することをブロック線図の等価変換
といい、この等価変換には基本的に二つの方向が考えられる。

① ブロック線図の簡約化
詳細に記述されたブロック線図をユニット化しサブシステムごとに一つのブロックに
まとめることである。システムをマクロに把握する場合に使われる。

② ブロック線図の分解
高次の伝達関数を含むブロック線図を最も単純なブロック(たとえば比例要素と
積分要素)からなるブロック線図に分解する.系をミクロに観察したりアナログ回路、
以下で述べる状態方程式の作成に使われる。

まずブロック線図の簡約化の方法から述べることとする。ブロック線図は、 表2.5に
示した記号の約束で代数方程式を線図で表したものであり, ブロック線図の簡約化
とは、代数方程式の変数消去を意味している。
すなわち、ブロック線図が与えられると、それに対応する方程式をつくり、ブロック線図
の入出力信号に対応する変数以外の変数を消去し、求まった方程式から再度ブロック
線図化することで、簡約化したブロック線図がつくられる。

例として図2.20(a)に示すブロック線図の簡単化を行う。このブロック線図の入出力に
それぞれ変数U、Yを割り当て、また各ブロックの出力にx1,・・・ x4の変数を割り当てる。
これらの変数から各ブロックの入力信号は、

23-equation01

23_img1

となる。これよりこのブロック線図を表す代数方程式は次のようになる。

23-equation02

式(2.27a)でx1,・・・x4.を消去してuとyの関係を求めると次のようになる。

23-equation03

これを、あらためてブロック線図で表すと、図2.20(b)のように1ブロックからなる
ブロック線図になり、ブロック線図は簡約化されたことになる。
以上はブロック線図をいったん方程式に戻して、方程式の変数消去法によったが、
これと同じことをブロック線図上で行うことができる。
いま簡単な方程式において、ある変数を消去する以前と、以後の等価なブロック
線図を表2.6のI欄、 II欄に示す。
これらはブロック線図の基本変換と呼ばれている。

与えられるブロック線図で直接、この基本変換が適用できる部分に、これを適用し
ブロック線図を簡約化し、簡約化されたブロック線図にさらに基本変換を適用し、
逐次簡約化をはかっていく。例として図2.20(a)のブロック線図を、線図上で逐次
簡約化する。このようすを図2.21に示す。

まずブロックB1のフィードパック検出点を表2.6の7の分岐点の移動よりブロックA3の
後に移動する。これより図2.21(b)のブロック線図になり、次に図2.21(b)の破線で
固まれた部分のフィードパック接続に表2.6の3を適用して簡約化し、図2.21(c)を得る。
図2.21(c)の内側の破線部から基本変換を施し、図2.21(d)を得る。これより最終的に
簡約化されたブロック線図2.21(e)を得る。

このようにブロック線図上で簡約化を進めると信号流れ系と しての意味を把握
しながら簡約化でき、ブロック線図の特徴が生かせる。線図が複雑な場合、線図上
での簡約化は煩雑になり、むしろ代数方程式の代入消去法のほうが機械的で簡単
なこともある。ただし、代入消去法を適用する場合でも、簡単に処理できる部分は
線図上での簡約化を施し、その後適用する方が効果的である。

allow 表2.6はこちら

23_img2

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