ブロック線図は、常微分方程式系の表現にその効果を発揮する。
このブロック線図化は、第26回で掲載した代数方程式のブロック線図化と同様である。
すなわち、常微分方程式をラプラス変換した場合に出てくるラプラス演算子sを係数と
考え、代数方程式的な取り扱いをすることによりブロック線図化できる。
簡単な方程式について考えてみよう。1階の連立常微分方程式

をラプラス変換すると、次のようになります。
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ここで,X(s), Y(s), U(s)はそれぞれ,x(t), y(t), u(t)をラプラス変換した関数である。
いま、sを係数と考え、式(2.25a,b)を整理して次式を求める。

この方程式において、X(s), Y(s), U(s), x0, y0を変数、他は係数であると考えると、
式(2.24a)、(2.24b)の連立代数方程式をブロック線図にした場合とまったく同様にして
図2.17のようなブロック線図が求められる。
このブロック線図で1/sは積分演算のラプラス変換である。常微分方程式で与えられる
システムをブロック線図表示する場合、ラプラス演算子は微分演算sの形で含めないで、
方程式を変形して積分演算1/sの形で含めるのが望ましい。
微分演算sをブロック線図に含めると、アナログ演算で微分演算sが精度よく実現できない
こと、ブロック線図で実際の現象をモデル化する場合、

物理的因果関係がわかりにくくなるからである。
次のような高階の線形常微分方程式で与えられるシステムの場合

なる1階線形連立常微分方程式系に変換でき、式(2.25a)の場合と同様にブロック線図
をつくることができる。このブロック線図を図2.18に示す。


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モータの回転コイルの実効長をl、励磁回路により発生される磁束の密度をB、
回転子コイルの電気抵抗をRa、コイルに流れる電流をi、モータの回転速度をω、
モータ回転子慣性モーメントJMと負荷の慣性モーメントJNの和をJ、モータから
発生されるトルクをT とすると、これらの間には

なる関係がある.方程式(a)の左辺は印加電圧,右辺第I項はコイルの抵抗による
電圧ドロップ、第2項はBlv則(v 速度)に基づくモータの回転に伴う逆起動力である。
方程式(b)はBli則に基づいて発生するトルク、方程式(c)はニュートンの法則に
基づく運動方程式である。
これらの方程式をラプラス変換し、式を整理すると、

となり、これらの式よりブロック線図をつくると、図2.19(b)のようになる。
