②制御部の信号伝達特性の決定
制御部の信号伝達特性の決定は制御器(コントローラ)の設計のエッセンスである。
制御器は制御対象の特性認知の方法およびその詳しさの程度に応じて決定される。
ステップ応答の結果を利用する設計法は、ステップ応答法と呼ばれ、周波数応答を
利用する方法は周波数応答法と呼ばれています。
また、制御対象の動特性が完全に常微分方程式で記述できる場合には、現代制御
理論を利用して制御系が設計できます。ステップ応答法、周波数応答法などは
制御対象の部分的な情報を利用した設計法であり、古典制御理論に基づく設計法が
多い。最近は、制御対象の特性変化に応じて制御部の信号伝達特性を変化させる
適応制御の設計法もかなり一般的になってきています。
③制御部のハードウェアの決定
制御部のハードウェアは誤差信号、操作量の物理量によって異なります。誤差信号、
操作量ともに電圧の場合、電気電子回路、電圧電力増幅器などが利用 されます。
誤差信号、操作量ともに空気圧あるいは変位の場合、空気圧回路などが利用されうる。
また、それらが変位、速度など機械的変量の場合には、機械回路が利用されます。
しかし、電子電気回路、空気圧回路および機械回路などでは実現できる伝達特性は
限られます。
近年ある物理量を電圧に変換する多くのトランスデューサが開発されてきている事情
を背景にして、いったんその物理量を電圧に変換し、電圧をA/D変換して、コンピュータ
に入力し、コンピュータ内で数値処理をして、その結果をD/A変換し操作するいわゆる
ディジタルコンピュータ制御が盛んになってきています。ディジタルコンピュータ制御の
場合、ソフトウェア次第でどのような制御も可能となり、多くの汎用ディジタル制御系が
市販されています。
④計装制御システムの設計
一つの工場の中には、制御系を含むたくさんの装置があり、これらが相互に関連しあい
ながら製品を生産していることが多い。このような制御系をひとつに統合して工場全体を
より系統的に管理した方がより良いことは明らかです。このような制御群のシステム設計
を計装制御システムの設計と呼ぶことができます。
最近、制御用コンピュータ群を階層構造に組み上げた分散制御システムなどは比較的
標準化され、かなりのバラエティーのある工場にも適用できるようになっています。
このような分散制御システムを採用する場合、計装制御システムの設計の主要な仕事
は計算機プログラムを組むことになります。