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生産システムの異常診断入門System Check

第14回 保全の特性(能力)を表す五つの基本量

システムの運用中、故障による異状が起こりその原因(故障要素)がわかった
場合、その故障をそのまま放置しておくことはなく必ず修理保全する。
従って、システムの信頼性を考える場合、保全による効果を考えないとシステム
全体としての信頼性を正しく評価できない。次に保全に関する基本量(保全度=
修復時間の分布関数、修復時間の密度関数、修復率、平均修復時間)、保全
を伴うシステムの信頼性の確率〔アベイラビリティ(availability)〕について説明する。

システムに重復しない時刻にn0件の修復可能は故障が起こり、ある同一保全
体制でこれらの故障を修得した。これらの修復に要した時間の統計が表4.1
に示されている。いま表4.1を利用しながら保全に関する基本量を定義する。

%e8%a1%a84-1

修復完了数r(t):t=0で修復を開始したとしてr(0)=0。時刻の推移とともに
保守員の努力によって修復が完了していき、時刻tで修復が完了した個数、
故障はすべて修復可能であるからr(∞)=n0である。
保全度(maintainability)=修復時間の分布関数(distribution function
of repair time)M(t):全故障件数n0に対して、時間tで修復完了した件数
の比率、あるいは故障しても規定の時間内に修復完了している確率とも
いえて次のように表される。

4-1

表4.1のデータからは次のように推定される。

4-2

保全度は次のような性質を持つ。

4-3

修復時間の密度関数(density function of repair time)m(t):単位時間
当たりの修復完了個数であり次式で定義される。

4-4

表4.1で与えられるデータからm(t)は次のように推定される。

4-5

修復率(repair rate)μ(t):ある時刻tに修復が完了していない個数の比率
に対し、その時刻より引き続く単位時間に修復が完了する個数の割合で、
次式で定義される。

4-6

表4.1で与えられるデータからμ(t)は次のように推定される。

4-7

平均修復時間(mean time to repair)MTTR:修復が完了するまでの平均
時間で次式で定義される。

4-8

表4.1で与えられるデータからMTTRは次のように推定される。

4-9

%e8%a1%a84-2

以上の保全に関する基本量は,故障の基本量に対し表4.2のように
対応している。表4.2より故障の基本量は保全の基本量からアナロジー
できる。
以上、保全の基本量について述べた。次にシステムが劣化等により
ある頻度で故障していき、故障したらそれを修復するものとした場合
のシステムの信頼性の確率(アベイラビリティ)について考える。

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