FTは論理線図であるので,特別の場合を除き,組合せ論理式で表すことができる。
FTで与えられる事象を2値変数に置き換え、FTの線図の論理ゲートの部分を論理
演算に置き換えていくだけで論理式が求まる。
さらに置き換えられた論理式を変形(例えば項和形、最簡項和形、NAND形式、
和積の形式)し、逆にFT図を描くと、いろいろな別なFT図が作られる。
最小カットセット、最小パスセットの求め方も含め、以下次の例で説明する。

【解答】
これらの2値変数と図の事象を結ぶ論理記号より次のような論理式を得る。

いま、中間事象G1~G5を代入消去すると

となり、これはトップ事象と基本事象の関係が項和形式で与えられている
ことになる。これよりFTを逆に作ると図5.7(b)のようになる。この
項和形式は最簡形である。このことより、基本事象の組(X1とX3)、(X1
とX5)、(X3とX4)、(X2とX4とX5)のいずれかが起こると、トップ事象が
起こることを意味している。したがって、上の四つの基本事象の組は
最小カットセットである。いまde Morganの法則を用いて上の項和形式
から
(事象rが起こらない)を求める。

さらにde Morganの定理を適用すると
![]()
に
分配律を適用すると
![]()
さらに分配律を適用すると次のようになる。

このFT図は、図5.7(c)のようになる。これは(X3とX5が起こらない)
あるいは(X1とX4が起こらない)あるいは(X1とX2とX3が起こらない)
ならば、トップ事象は起こらない。したがって,集合{X3、X5}{X1、X4},
{X1、X2、X3}はパスセットである。この場合,これらは最小パスセット
である。
上の
のNOTを再びとると、対合律より
![]()
となる。de Morganの法則を2度適用すると
![]()
となり、このFTは上の
に関するFTに対し、図5.7(d)のように

と置き換えたものになる。図5.7(c)と図5.7(d)は双対な関係にあると
いわれ、一般にトップ事象Tのもとで作られたFTよりトップ事象
の
FTは、FTの
に書き換える
ことで求めることができる。