システムに急激に加えられた外乱(例えば送電線への落雷)、急激な故障により
誘発される異状。これに対して、システムを構成する要素の劣化により、ゆっくり
時間をかけて起こる異状(gradual degradation)(例えば化学反応装置の触媒
の劣化)がある。
故障が起こるにはその原因がある。故障の直接的原因はシステム(要素)がおかれ
ている環境、あるいはシステム(要素)の動作により蓄積されるエネルギーおよび
劣化の度合いがある限界を超えることにあると考えられる。この原因となるものを
一般にストレスという。機械力学で使わ‘れるstressは応力と訳される。ここで使う
ストレスはもっと広い意味を持つ。ストレスは動作ストレスと環境ストレスに
分けられる。
自動車というシステムの運転を例にとると、路面がデコポコしている、カーブが多い、
外気の温度変化、湿度、ほこりは自動車の故障を誘発する環境ストレスであり、
急加速、ブレーキ、急ハンドル、あるいは走行そのものが故障を誘発する動作
ストレスである。
システム(要素)の故障はいくつかの原因のもとで起こる。故障を誘発する原因を
ストレス(stress)という。ストレスにより誘発され、またこのストレスのもとで、
物理・化学的法則に従って、時間とともに要素(部品)が劣化(この現象は、時間t
を独立変数として含む微分方程式で記述できる)したり、ある要素の故障が、他の
要素の故障の原因となり新たな故障を生み出すというからくり(このからくりは論理式
で記述できる)を故障のメカニズム(mechanism of failure)という。
結果として現れる故障の形態を故障モード(failure mode)という。図1.2に故障
の因果関係を示す。

システムが操作員等の人間に危害を加えない度合い。防爆装置、フェールセーフ
(fail safe)(故障が起きても安全な設計)等はシステムの安全性を高めるための
考え方である。
PM、システム(あるいは要素)の部品が劣化し故障(failure)しそうな場合、完全に故障
する以前にその部品を交換して故障の誘発を防ぎシステムの信頼度の向上を図ること。
このためには部品の劣化の状態を知り、劣化の予測が必要である。