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生産システムの異常診断入門System Check

第37回 異常検知・診断のためのデータ処理

以前紹介したストレスセンサ、故障モードセンサで検出される故障にかかわる
量、フィードバック制御、システム管理のために検出されたシステム変量は、
はじめ測定ノイズを含む時系列データである。これらの検出量は、システムに
故障が発生すると影響を受け変化する。ある種の故障モードセンサのように
故障に直接on-offで反応する場合、その検出結果から直ちに、故障が起こって
いることと、そのモードが検知できる。

しかし劣化による異状のようにゆるやかに変化し、しかもその影響が連続量
として検出されるとき、変化がゆるやかすぎたり、ノイズに乱されたりして
その変化を検知できないことがある。このような場合、測定量に適当な統計的
処理を施しノイズの影響を除去し、さらに測定データの特徴を抽出し数少ない
パラメータで表しておく必要がある。測定データの特徴が正しく(ノイズの
影響を含まず)数少ないパラメータで表現できると、故障による変化も認知
しやすい。特にパラメータの変化の仕方、変化量と故障原因が対応づくような
場合、異状診断にも直接応用できる。異状検知・診断のためのデータ処理法
として次のような方法がある。

(1)異状による変化信号とノイズを分離する方法
相関法、ノイズ除去フィルタ(電子回路,数値フィルタ)、カルマンフィルタの
応用等

(2)変化の周期的特徴を抽出する方法
フーリエスペクトル分析、相関法、時系列モデル法

(3)変化の波形的特徴を抽出する方法
直交展開(Walsh変換、多項式変換、フーリエ変換)

(4)故障により変化するシステムパラメータを推定する方法
伝達関数推定、時系列モデルを利用する方法、拡張カルマンフィルタ、
繰り返しパラメータ推定法

ここでは上述の(2)、(3)の方法として高速フーリエ変換陣astFourier
Transform:略してFFT)をベースとするスペクトル解析法、時系列モデル
の一つである自己回帰(Auto-Regressive:略してAR)モデルを利用する
方法について詳しく述べることとする。はじめにシステムからの測定量と
異状の関係を示すモデルについて説明する。

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