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連載 制御工学Control Engineering

第78回 同一次元観測器

第76回では状態フィードパックによって可制御なシステムのすべての特性根を
任意の値にすることができることを示した。 ところが、実際のシステムでは
すべての状態が測定できることはまれである.状態観測器とは、可観測lな
システムの入出力の計測データからすべての状態変数を推定するフィルタの
ことである。いま、式(5.1a), (5.1b)で記述されるシステムが可観測であるとする。
このとき次の状態方程式で記述されるフィルタは、

67-equation01

もしもこの状態方程式が安定であり,A-kCのすべての固有値(フィルタ状態
方程式の特性根)の実部~がすべて負の場合、 t→ ∞で、

67-equation02

となりフィルタの状態xtはシステムの状態に漸近的に近づく、このような
フィルタを同一次元観測器とよんでいる。フィルタの出力が漸近的にx(t)に
近づくことは次のように証明される。いま、フィルタの状態xtとシステムの
状態x(t)の誤差を

67-equation03

とおく。両辺を時間で微分し、式(5.1a)、(5.1b)、 (5.6a)を代入すると、

67-equation04

となる。この誤差に関する方程式の解は、

67-equation05

となり、(A- kC)の固有値の実数部がすべて負であることより、t→ ∞に伴い
e(t)→0となる。よってt→∞に伴いxt-xtとなる。
システム(5.1a)、 (5.1 b)が可観測であることより、(A -kC)のすべての固有値は
kの選び方によって任意の値にすることができる。いま(A-kC)の固有値を
r1-rnとするkは次の手順によって決められる。

① 式(5.5e)
67-equation06
より、係数a1~anを求め、状態方程式を可観測標準形に変換する変換行列Toを
式(5.4a)より決定する。

②次式
67-equation07
より係数d1~dnを求める。

③係数ベクトルk
67-equation08
より与えられる。

 

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