18世紀の後半、イギリスにおいて、牛馬の発生するエネルギーの代わりに、石炭を燃やす
ことで発生されるエネルギーを機械エネルギーに変換する方法が考え出された。
この発明はそれまで考えられないほどの大量で管理しやすい機械的エネルギーを人類に
提供し、ここに画期的な産業の発展を遂げることができた。
これがワットの蒸気機関である。歴史ではこの出来事を産業革命と呼び、現在の産業は
この延長線上にあるといっても過言ではない。
自動制御が本格的に応用されたのは、この蒸気機関である。
それは、図1.1 に示すガパナとよばれる装置で、蒸気機関の速度を一定に保つための
フィードパックの構造をもった仕掛けである。
以後、 自動制御はフィードパック制御技術に支えられ、産業の発展と表裏一体となって
発展してきている。
自動制御 (フィードパック制御) は、産業の各分野において、さまざまな形で発展して
きている。その一つは電気工学・通信工学の分野においてである。
モータの回転速度を一定に保つために、 出力回転速度を検出しその信号をもとに入力
電圧を調整した。
出力回転角度も同様に制御された。 また、周波数バンドの広い増幅器を設計するため
に、出力の電圧を入力に戻すという方策が取られた。
機械工学の分野では油圧を利用して、物体の姿勢を制御したり、工具の位置を決める
方法に自動制御が応用された。
電気工学のモータと機械工学の油圧を利用するシステムはNC工作機械、 あるいは
産業用ロボットとして発展してきている。
