部品の故障の原因は微視的にみると,電気的,熱的,力学的ストレスにより部品を
作る材料内部での化学的、結晶構造的、組成的平衡状態の変化としてとらえること
ができる。例えば腐食はある安定な化学的平衡状態から、与えられるストレスのもと
でより安定な他の平衡状態への遷移(化学反応)によるものである。
このように考えると、故障の進行は化学反応を含むより一般的な反応であり、その
挙動は数学的モデルで記述できる。よく知られ広く使われているモデルはEyringの
絶対反応速度論に基づくモデルで次のように記述される。

ここで、x:劣化量、t:時間、K:劣化速度、Λ:頻度因子(>0)、T:絶対温度(K)、
B:反応活性度、S:熱以外のストレス(>0)、α:定数、φ:劣化のパターンによって
決まる関数。例えばφ(x)=x,φ(x)=x²は腐食や酸化の成長モデルに使用される。
劣化が熱ストレスのみにより進行する場合、劣化速度Kは次式で与えられる。

ここでΔE:劣化を進行させる1モル当たりの活性化エネルギー、R:気体定数
8.319J/gmoiKである。このモデルは化学反応を記述するのによく使われ
Arrheniusモデルと呼ばれている。
時刻t=0での劣化量をx0,時刻tでの劣化量をxとすると式(2.1)より
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となり、劣化量はKtに支配される。例えば、簡単のために
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とすると、次式を得る。
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式(2.1)においてΛ>0、S>0であることよりK>0であり、式(2.5)より、
進行した劣化量x-x0=Λxはオに比例して増加し,比例定数はKであること
を示している.式(2.1)よりKは熱ストレスT、その他のストレスSに比例している。